煽らずに議論の土台となるものをーー地方紙もネット系も経験した記者が、メディアで働く上で大事にする軸とは?

大学生時代のアルバイトから約14年間メディア業界に携わり、現在は弁護士ドットコムニュース記者の園田昌也さん。ネットニュース系2社と新聞社という風土の異なる環境で、編集や記者を経験してきた。その中で見えてきたメディアの本質とは何なのか。これまでのキャリアパスに加えて、メディア各々の媒体の特徴や記者に向いている人物像について伺った。(聞き手&執筆:吉田陽香 編集:庄司裕見子 連載企画:学生が迫る、メディアの担い手の素顔)

大学時代の偶発的な出来事が、今につながる

ーー大学生時代に興味があったことを教えてください。

学業面では、西洋史学科だったので歴史関係に関心がありました。なので一時期僕は研究志望で、大学院に行こうと思っていました。趣味でいくと、馬が好きなんですよね。競馬と乗馬をやっていて、そっちにはかなりのめり込んでいましたね。

ーー最終的に大学院ではなく、就職の道を選ばれたきっかけは何ですか。

2011年の就職活動の時に3.11が起こりました。その1週間前に、若手の研究者向けの勉強会で、今では有名な教授になっている方が講演してくださいました。話を聞いて、「やっぱり大学院の道がいいな」と思っていた矢先に、大地震が起きたんですよね。経済環境も含めて、生活できるのかという不安もあって、現実的に就職活動を考えた感じです。

ーーメディアに関心を持ち始めた理由は何ですか。

昔からテレビっ子だったからですね。身内が見ているものを横で見ていたりしました。また、今でいう5ちゃんねるなどのネットも中学生の頃から見ていました。批判的なところも含めて、メディアの業種は結構身近でした。

ーーメディアで、報道などの特定の職種につきたい希望は当時ありましたか。

報道をしたいとは考えていませんでした。書くのは好きだったのでライターは興味があったんですが、いわゆるど真ん中の報道である、ジャーナリストの仕事はメディアに批判的な立場でもあったので、あまり考えたことがなかったですね。報道でも良いかなと思ったきっかけは、大学のメディア系の授業です。新聞社と大学の共催といった形で、現役の記者で新聞で賞をとった人が、裏側を話してくれる機会がありました。それは就職活動にかかるかどうかの時期だったと思うんですけど、その人々の話を聞いて、報道の道も悪くないなと思ったのはありますね。

ーー大学時の授業も、業界を選ぶ上でのきっかけになったということですか。

そうですね。大きいというわけではないと思いますが、メディア業は自分はやっていけるなと思う要素になりました。

居心地の良いアルバイト先で、メディア業界への理解を高める

ーーネットニュースサイト「J-CASTニュース」(以下J-CAST)などを運営するジェイキャスト社でアルバイトを4年間されていたということですが、始めた動機を教えてください。

完全に先に友達がいたからです。僕が基本的に会社に入った理由は、新聞社の時以外、全部人ですね(笑)。

ーー人との繋がりが大事ということですね。では、アルバイトは、メディア業界への就職を目的に始められたというわけではないのですね。

人とのつながりは大事です。結局、自分だけで職業を決めることはあまりないんだろうなと思っています。

メディアへの就職が目的ではないですね。バイトの一番初めの面接で、将来やりたい仕事があるか聞かれましたが、特に何もなかったので、「広告とか書く仕事がいいです」と言った覚えがあります。ただ、それが本気だったかというとそんなことはないですね。口からの出まかせでしたが、結果的に近い分野で働いている、ということです。

ーー仕事内容を教えてください。

ライターではなく、編集サポートといった感じでした。主な業務として、記者が書いたものをCMSに入稿、公開する作業や、画像の加工などがありました。ただ、それらの仕事って結局記者が原稿をあげないとこっちは何の仕事もないじゃないですか。なので空いた時間に、雑用に加えて、新商品のプレスリリースを読んで、要約したものを原稿にしていました。プレスリリースに関しては、なかなかライターとは言い難いような内容だったのかなと思います。他には、取材で長文を書かせてもらったりしたこともありました。

ーー取材活動は当時されていましたか。

長文を書く時は取材しましたが、そんなに頻繁にということではありませんでした。

ーーやりがいを感じた瞬間や、苦労された経験はありますか。

苦労は特にないです。楽しかったですね。結局、アルバイトを卒業した人も、メディア会社に就職した人が結構います。居心地の良いアルバイト先でした。

仕事終わりにセクションの社員の人が飲みに連れて行ってくれて、武勇伝などを聞かせてくれたのは面白かったです。仕事のイメージができたので、これは自分がメディアに就職する遠因にもなっているかもしれません。

ーー具体的な武勇伝をお聞かせください。

当時原稿を見てくれていたデスクの人が、前の会社で立ち上げた面白い企画の話や、取材先とのエピソードも聞かせてくれました。例えば、飲み会でスクープをとった際、その場では普通に話を聞くだけで、トイレに行った隙に、隠し持っていたノートのメモを急いで書いて、戻ってきたという話がありましたね。そういう意味では、確かに自分の職業選択をする時に、イメージがつきやすかったです。

ーーなかなか聞けないような興味深い話ですね。社員の方々との交流を通して、メディア業界への関心が高まったということでしょうか。

普通の学生さんはなかなか聞けないような話ですよね。現場の理解が高まりました。なりたいと思ったわけではないのですが、確かに面白いとは思いました。

ライターの業務内容を深く学べるように

ーーJ-CASTでアルバイトを4年間続けながらも、途中でドワンゴが提供するニュースサイト「ニコニコニュース」(以下ニコニコ)でのお仕事も始められたと思います。ニコニコは、アニメーションや漫画、ゲームといった主に娯楽を取り上げている印象が強いですが、それらの領域に関して園田様は元々関心があって志望されたのでしょうか。

当然僕はエンタメは好きでしたが、ニコニコに関していうとそうではないですね。J-CASTの時にアルバイトで採用してくれた亀松太郎さんが、J-CASTを辞めて、編集長としてニコニコに行ったのですが、生放送の内容を紹介するニュース媒体を立ち上げるにあたって、「原稿を書かないか」と声をかけてくれた流れです。

今は違うかもしれませんが、当時、ジャーナリスティックで、討論番組や真面目な社会系の番組も結構やっていたんですよ。そして、僕は主に社会系の放送をまとめたり、面白い部分をピックアップしたりして、原稿を書くような感じでしたね。

ーー今のニコニコのイメージとはがらりと雰囲気が変わりますね。お仕事で、特に意識されていたことは何ですか。

面白い部分をちゃんと上手く持ってくることですかね。長いときは3時間を超えるような番組も扱っていたんですけど、番組を見なくても記事を読めば全体像が分かるような原稿を書くことを意識していた気がします。全体を要約することもあれば、番組を象徴するような盛り上がりを見せた部分をピックアップして原稿を書くこともありました。

ーーJ-CASTでのアルバイトが、ニコニコの方に活きたと感じられた瞬間を教えてください。

J-CASTは、今もそうですけど、Twitterとかでつぶやきたくなるような、何か言いたくなるような気持ちをくすぐる記事をよく出しています。当時は炎上していくものに突っ込んでいく部分がより顕著だったと思うので、こういうところがネットで受けるんだろうなっていう肌感覚のようなものは磨かれたと思います。毎日記者からあがってくる原稿を読み、ネットの反応をチェックすることで身についた感じです。ニコニコニュースでも視聴者や利用者が読んで、情報を発信したいと思えるような記事を作ることを意識していました。

新しいことの繰り返しで、調整業務に苦労した

ーーその後に熊本日日新聞社でお仕事をされたということですが、入社を志望された動機を教えてください。

先ほどお伝えしたように地震があって、大学院に進むのをやめようという話になりました。全国紙の朝日新聞や毎日新聞、NHKには応募しました。そして、僕は福岡育ちが長いのですが、西日本新聞社が気づいたらエントリーの時期が終わっていたんですよね。加えて、母親から「ここも受けとけ」と言われて、熊本日日新聞社も一応エントリーした感じですね。当時は積極的に、熊本というわけでもなかったです。熊本には今も両親が住んでいて、祖父母の家もあるんですけど、学校には行ったことがなく知り合いもいませんでした。なので、とりあえず受けておくかという感じでした。

ーー最初の3年間は総合メディア局、次の1年間は文化生活部でお仕事をされていたということですが、それぞれの仕事内容を教えてください。

最初の総合メディア局では、細かい業務としては、熊本日日新聞のニュースサイトで当日配信するニュースをチェックしたり、他の部署から広告やイベントの告知があればそれを載せたりしていました。当時のニュースサイトというと、特に地方紙は何をやっていいか分からないことが多かったと思います。当時は自分が主導するとかではなく、上の人が企画、提案したものをベンダーさんとの間で調整していく仕事を主にやっていました。

そして、ベンダーさんと一緒に、イベントのホームページの運営や設計を担いましたね。ロアッソ熊本という地元のサッカーチームでは、企画には入っていないんですけど、有料のファンサイトの運営をしていました。動画編集も3年目の時に少しやりました。動画編集はこの時が初めてでした。

ーーその中で特に苦労された点はございますか。

取材して、原稿を書いて、さらに動画を撮って、と記者には新しい仕事が降り掛かってくるわけですよね。その不満をいかに小さくするかという調整業務は、結構大変でした。ただ、仕組み自体は上の人が作っているので、どちらかというと、コミュニケーションの方で不満を解消していく調整が大変でした。

ーー総合メディア局から文化生活部へと異動されて、メディアへの価値観は変わりましたか。

変わらないといえば変わりませんが、紙の新聞を扱うことになり、間違いが許されない緊張感は増しました。今までは間違えたらネットで修正すれば良かったものが、そうではなくなったので、その面では違いましたね。また、この日、この時間までに原稿を出さないといけないという締め切りが明確にあり、そこでも緊張感がありました。

ーー忍耐力が必要になりそうですね。身についた力として、忍耐力の他にございますか。

忍耐力は必要ですし、それとコミュニケーション力ですかね。街中で知らない人をつかま
えて話を聞かないといけないので、話しかけるハードルは昔に比べて低くなりました。

ーー記者では知らない人に話しかけることが多くなると思いますが、なるべく相手に安心して話してもらえるように心がけていた点を教えていただきたいです。

割と僕は声が高くて当たりはそんなに強い方ではないので、年齢、性別問わず、あまり警戒されずに話をしてもらえたのではないかと思います。ただ、話せる人とは沢山話しますが、人見知りはする方なんですよね。取材の経験を積んで、間口が広がったことはあるかもしれません。あまり記事に載りたくない人も少なくなく、1時間経ってもなかなかつかまらないこともありました。

ーー文化生活部でのお仕事で、特に苦労されたエピソードはありますか。

調整業務が大変でした。文化生活部にニュースを紹介してもらいたい人は沢山いるので、取材依頼が沢山きていて、限られた枠でどうさばいていくかが難しかったですね。例えば、あの人のイベントには沢山いくのに、こっちにはあまり行かない、といったことがないように。紙面も枠も限られている中で、自分の趣味や嗜好もありつつ、公平に調整することは大変でした。電話も本当にしょっちゅう鳴っていました。

ーーいかに取材依頼するかではなく、いかに取材を断るかといった視点が面白いと思いました。

断るというよりは調整する感じですかね。やっぱり事前に沢山情報も調べます。一番最初に入った芸能人の取材が、哀川翔さんだったんですよ。しかも、新聞の記者としては1年目の1ヶ月とかしか経っていない時に、いきなり芸能界の大御所みたいな人に単独のインタビューで、どうしようってなりました(笑)。

ーープレッシャーがすごいですね。

出演している作品をひたすら借りたり、本も買って読んだりしました。有名人の取材のほかにも、あまり聞いてこなかったクラシックや詩吟、日舞など、全く知らないジャンルも書かないといけないんですよね。それはそれで読む人にとって不幸なところはありますが、とにかくやらざるをえないので、守備範囲が広がったというのはあります。ただ、基本的にエンタメを扱うので、楽しいですよ。

取材依頼がひっきりなしにくるので、帰宅したら映画観たり、原作の本を読んだり、そのジャンルの基本入門書を読んだりを繰り返していました。生活と趣味と仕事の、三つ全部が一体化しているような生活を送っていました。

新聞の、モノとしての価値

ーーニュースを発信する媒体として、テレビやネットニュースなど色々あると思いますが、それらと比較した上での新聞における強みや弱みは何でしょうか。

「特徴はあるだろうけど、(販売戦略上の)強みって本当にあるのかな」というのが率直な感想です。よく言われるのは、新聞はネットと違い、見出しの大きさでニュースの価値が分かるということですよね。加えて、一覧性で、興味のないモノでも目に入ってくるとか。ただ、それはネットや電子デバイスに実装できないものではないと思いますし、言われるほどのニーズもないのでは。例えばPDFとかでもできるんですよね。逆に、電子であれば拡大して文字を大きくできますし。

紙の弱みは沢山あると思いますよ。例えば、その新聞に載っているニュースを昨日のネットで見た、とか。あえて新聞じゃないといけない理由は、どんどん減っている気がします。むしろ、ネットでは読みにくい長い文章を載せてしまうとか、ニュースをまとめの形式にするとか、デバイスの特徴に合わせた変化がないと紙である必要性が薄れていくと思います。

唯一強みがあるとすれば、例えば、この間の羽生結弦競技引退会見の号外が出ることだったり、新聞広告が沢山メルカリで売られることだったり。モノとしての価値は確かにあって、手元にある、リアルな物質としての強みはあると思います。

好きなことや学んだことを生かして

ーー次に弁護士ドットコムで働くに至った経緯を教えてください。

J-CASTで僕をアルバイトで採用し、ニコニコでライターとして採用してくれた編集長(当時)が、声をかけてくれました。

ーー園田様は学生時代に歴史学科に所属されていたということで、そこで学んだ知識が活かされた経験はございますか。

「学びが活きた」ことはないと思います。ただ歴史学でいくと、史料批判をして、扱い方を意識する学問というのはあります。書かれてるから全て本当なのか、っていう。例えば、現代史だとオーラルヒストリーや文字ではない資料の伝え方とか、それは弁護士ドットコムに限らず、記者職にとっては重要な視点なんだろうな、とは思っています。そこを裏付けるのにかかる手間というか。「すぐ飛びついちゃいけないよ」っていう疑う感覚はあります。あと、歴史の経緯を追うのが好きなので、そういう企画を立てることもありますかね。どう変わってきたのかとか、何がきっかけでこれがこうなったんだろうとか。

ーーいくつか園田様の記事を拝見したのですが、一つ一つの記事が細かく分割されていて、読みやすかったことが印象的でした。記事執筆の際に、特に工夫されていることは何ですか。

細かく切って1段落短くするとか、テクニカルなことですね。それと、自分が分かるように書くことです。自分が分かるように書かないとやっていて面白くないし、読んでいる人も分からない。それでいうと、学生時代には法律を体系的に、専門的に勉強しなかった分、一般の人がどこでつまずくだろう、というところは何となくイメージしやすいのかもしれません。

ーー弁護士ドットコムと熊本日日新聞社を比較した上で、新聞とネットニュースの違いを大まかに教えていただきたいです。

新聞もネットニュースに出てきているので、そんなにないと思いますね。ただ、ネットニュースの方については、確実にこの日これを出さなきゃいけないといったことはなく、制約が広いので、出しやすいというのはあります。

文字数や画像、表現の仕方が違うというのはありますけど、本質的な違いはあまりない気がします。ネットニュースでは分量が決まっていない分、より当事者の声を伝えやすい媒体だとは思いますけどね。

ーー熊本日日新聞社は歴史があり保守的なイメージが強い一方で、弁護士ドットコムは2005年にできたベンチャー企業で、若い会社だと思います。対照的な企業を両方経験されて、特に驚かれた違いは何ですか。

働いている社員の年齢層が違いましたね。僕が熊本日日新聞社で一番初めに入った部署では、自分の次の先輩が10歳上でした。一回りくらい違う先輩たちの中で、若造が一人入ってくるみたいな感じでした(笑)。一方で、弁護士ドットコムに入って入社式で挨拶をした時に、パッと見で40代以上がいないな、という印象がありました。

他には、熊本日日新聞社では基本苗字で呼び捨てでしたが、今の会社では年上だろうと年下だろうと全員さん付けになります。

刺激を求めて能動的に動いていけば、本当に楽しい仕事

ーーメディア業界に長く携わってこられたモチベーションをまずお聞きしたいです。

毎日違うことができるので、飽きないですね。実際働いてみたら他の業界でもそうかもしれませんが、学生の頃、毎度同じことをやるのは嫌だなと思っていました。そういう意味で、この仕事は毎日扱う題材が変わってくるし、同じテーマでも事象は変わってくるので、調べて書くところでは決まり切った作業なんだけれども、飽きずに続けられる仕事です。新しいものを知ることができて、純粋な知識欲が満たされますね。人と話す、コミュニケーションをすることの楽しさもあります。

ーー人と話すことが好きだったり、刺激が欲しかったりする人が、メディア業界に向いているのでしょうか。

刺激が欲しいのはそうですね。人と話すことが好きな人が向いているかというと、そうだった方が良いような気はしますが、そうではなくても、執拗に公文書の穴を探し続けるようなタイプの人も当然必要ですし。向いているというよりは、その人の性質をいかに組織の中で活かすかという話です。なので、自分の特質を把握して戦略を立てることと、組織にその土壌があるか、ここが大事なんじゃないかと。あとは、取材先の人との関係も含めると、メンタルはしなやかな人の方が長続きすると思います。

ーー仕事で大事にしている軸は何ですか。

ネットメディアとしてはあまり良くないのかもしれないけれど、最近は、あおらないこと、エモーショナルなところに走りすぎないことが軸ですかね。特に事実や制度、仕組みを今まで以上に意識しながら書いています。

割と2ちゃんねるやニコニコで、人の感情をコントロールするという表現はおかしいんだけれども、こんな風にすればこうなるだろう、みたいな感覚があったつもりでした。ただ、こうすればクリックされるだろう、拡散するだろうと狙ってやると想像以上の波及効果が出てくる世の中になってきたな、というのをここの3〜4年ずっと感じていまして。

「伝える」って事実の一側面を編集・強調する行為なのだと思いますが、拡散の過程でそれがさらに強化され、結果として議論ではなく、分断を招くこともある。なので、伝えようとしすぎない。あおりすぎないで、エモーショナルな部分を減らして、ちゃんと議論の土壌になるものを書きたいです。できているかは別としてね。

ーー最後に、メディア業界や記者を目指す人に向けて一言メッセージをお願いします。

先は暗いけど、めっちゃ楽しい仕事ですよ。不安は尽きませんが、自発的に動ければとても楽しい仕事です。多分組織に頼るとダメで、やらされる仕事は本当に辛いので、仕事をつくれる人の方が楽しいです。

ーー相手から言われたことをただ受動的に行うだけではいけなくて、自分から率先して動いていく姿勢が大事だということですか。

そうですね。問題意識を持って社会問題に切り込むところも大事です。言われてやるのではなく、アンテナを常に張っている人でないとそういうこともできません。

エンタメの記事でも、これが好きだという感情がほとばしっている人が、話を聞いて、調べて、書くとなると、やっぱり読んでいる人はより面白いものを得られるはずです。何でも面白がることができるタイプの人が向いています。


園田昌也

大学生時代、J-CASTニュースやニコニコニュースで、編集のサポートやライターとしての業務を経験。新卒で熊本日日新聞社に入社、総合メディア局でサイトの運営や編集を経て、文化生活部に記者として携わる。2022年現在、弁護士ドットコムニュースで記者を担当。

聞き手&執筆担当 

吉田陽香

株式会社クロフィー インターン
早稲田大学国際教養学部3年

編集後記:同じ業界でも、複数の企業で複数の職種をいくつも経験してきた人はあまり聞かないので、最初はどういった方なのか想像がつきませんでしたが、実際お話をすると物腰が柔らかい印象で、園田様の人柄がその秘訣を物語っているように感じました。また、お話しされている様子や話の内容から、情報を発信していくことへの責任感と熱意が伝わってきて、大変刺激を受けました。社会に多大な影響のある、メディアの特徴や仕事内容を詳しく聞けて良かったです。

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